日本の伝統芸能「能楽(のうがく)」というと、
「格式が高くて難しそう」「敷居が高い世界」という印象を持つ方も多いのではないでしょうか。
そんなイメージをやわらげ、現代の人にも開かれた形で能の魅力を伝えている若手能楽師がいます。
それが、シテ方観世流の能楽師・梅若紀佳(うめわか のりか)さんです。
伝統を深く受け継ぎながらも、「気楽に能に触れられる場づくり」に力を入れる存在として注目を集めています。
プロフィール
名前:梅若 紀佳(うめわか のりか)
肩書:能楽師(シテ方・観世流)
所属支部:公益社団法人 能楽協会・東京支部
生年月日:1996年10月4日
出身地:東京都渋谷区(富ヶ谷)
師事:祖父・三世 梅若万三郎、父・梅若紀長
家系:梅若万三郎家(長い歴史を持つ能楽の家系)
役職等:公益財団法人梅若研能会 評議員
伝統ある家に生まれ、現代能楽界で特に精力的に活動し、伝統と現代の橋渡しをしている能楽師の一人です。
伝統を継ぐだけじゃない、能楽師としての歩み
東京藝術大学での学び
梅若紀佳さんは東京藝術大学音楽学部邦楽科能楽専攻で学び、幼少期からの家での稽古に加え、学問としての能楽も深く修めました。
伝統の口伝と体系的な芸術教育の両方を受けたことが、現在の確かな舞台表現につながっています。
シテとしての経験
能楽師としての実力を示す重要な役割が、主役である「シテ」です。
- 初シテ:2018年『羽衣』
- 代表演目:『猩々』『吉野天人』『経政』
- 独立記念能:『熊野(ゆや)』
いずれも格の高い曲であり、着実に研鑽を積んできた歩みがうかがえます。
2024年の独立という大きな節目
2024年、梅若紀佳さんは**独立(準職分)**という重要な節目を迎えました。
※準職分(じゅんしょくぶん)とは、能楽協会に認められた「一人前のプロ能楽師」としての資格にあたります。
同年10月には独立記念能として大曲『熊野』を勤め上げ、名実ともに次代を担う能楽師としての存在感を示しました。
海外公演での経験
家族や師匠とともに海外公演にも参加し、日本文化としての能を世界へ伝える役割も担っています。言葉を超えて伝わる身体表現として、能は海外でも高い評価を受けています。
能を身近に学べる場も
能は舞台で観るだけでなく、実際に体験することで理解が深まる芸能でもあります。
梅若紀佳さんにゆかりのある教室やワークショップでは、初心者でも参加しやすい形で、
能の姿勢や歩き方、声の出し方(謡)などを体験できる機会が用意されています。
「難しそう」と思っていた能が、実際に触れてみることでぐっと身近に感じられるはずです。
教室や体験の詳細については、こちらの案内ページで紹介されています。
★★★ お教室・体験情報の詳細はこちら(お教室のご案内)
まとめ
梅若紀佳さんは、名門の家に生まれ、厳しい修練と確かな学びを重ねてきた能楽師です。
2024年の独立を経て、実力と責任を備えた一人の能楽師として新たな歩みを進めています。
その親しみやすい活動の一方で、過去には**「血の味がするまで謡う」ほど自分を追い込んで稽古した**というエピソードもあるほど、芸に対しては徹底した姿勢を貫いてきました。
だからこそ、舞台の美しさと、初心者にも寄り添う伝え方の両立ができるのでしょう。
能楽は、知ることで一気に距離が縮まる日本文化ですね。

