Labubu(ラブブ)流行りのきっかけを探る

香港発の“ブサカワ”マスコット、Labubu(ラブブ)。その奇妙で可愛い魅力の虜になった人々が世界中に続出。2024年4月にBlackpinkのLisaが持ち歩いたことをきっかけに、SNSを中心に爆発的なブームへ。今回は、その流行のきっかけと裏側に迫ります。

もともとは2015年のキャラクター誕生

Labubuは、香港出身のアーティストKasing Lung氏が『The Monsters』という物語世界の中で2015年に誕生したキャラクター。北欧神話や子ども時代の幻想を元に描かれた“いたずら小鬼”が、2019年のPOP MARTとのコラボを経て、フィギュアとして具現化されました 。


流行の“スイッチ”はLisaのインスタ!

2024年4月、K‑pop界のアイコン・BlackpinkのLisaが、自身のバッグにLabubuをつけた画像をInstagramに投稿。これがトレンドの転機となりました。SNSで拡散され、欧米や東南アジアでも瞬く間に話題に。POP MART社の関連売上は前年比で188%増、取引量は激増しました 。


ブラインドボックス&サプライズ戦略

Labubuの魅力はまさに“驚き”の要素。POP MARTの「ブラインドボックス」方式によって、どのフィギュアが出るかは開けてみてのお楽しみ。特に“レアモデル”は確率が低く、見つけた瞬間にSNSで自慢。一種の宝探し感が熱狂を加速させました 。


セレブ×ファッション界の支援

Lisaを起点に、SeventeenやRihanna、Marc JacobsなどがSNSで披露。NYでLabubuをAirPodケースにしたMarc Jacobsは、ファッション性を大きく後押ししました。K‑POPや海外セレブの露出が、ブサカワ系キャラクターを一気におしゃれアイコンへと変貌させています 。


コレクター市場&二次流通が熱い

レアモデルの取引価格は数千〜数万ドルに達し、投資対象化。北京では31インチの巨大フィギュアが17万ドルで落札されるなど、超プレミア品も登場。POP MART株も一気に注目され、投資家や機関の関心も高まっています。


偽物(Lafufu)・転売・社会問題も

人気の裏には偽物「Lafufu」の横行や、店舗前の暴動、偽物購入による子どもたちの失望も発生。POP MARTは英国・韓国での販売一時停止も検討しています。ファンは「正規品を買って!」と注意喚起し、警戒が必要な状況です。


まとめ:時代が求めた“ブサカワ×戦略”

Labubuブームは、以下の3要素が相まって生まれました:

  • アート性・物語性:北欧神話などに根ざしたキャラクター背景
  • インフルエンサーの拡散:Lisaを筆頭とするSNS戦略
  • ブラインド&レア収集性:宝探しの楽しさによる熱狂

“ただのぬいぐるみ”では終わらない。アートと投機性、コレクションの指向が融合したLabubuは、これからも“次の流行の起点”になる可能性を秘めています。